この記事を読むと、リフォーム会社の案件管理システムの種類・費用目安と、Excelから抜け出すときに最初にやる3つが分かります✨
- 💬 「あのお客様、見積もりって出したっけ?」と、事務所で毎週誰かが言っている
- 💬 現地調査のメモは現場監督の手帳、見積もりはExcel、やり取りはLINEでバラバラ
- 💬 追いかけるはずだった見積もり案件を、気づいたら他社に決められていた
- 💬 工事が終わって1年後の点検を、毎回誰かの記憶に頼っている
リフォームは、問い合わせから工事、アフター点検まで1件の案件が半年〜数年にわたって続く仕事です。しかも、担当者は営業・現場監督・事務と何人にも分かれます。ここがExcelで管理しきれなくなる最大の理由です。
この記事では、案件管理(=案件が今どの段階にいるかを一覧で見えるようにすること)に絞って、工務店・住宅リフォーム・外壁塗装・内装工事の会社が実際にどう変えていけばよいかをまとめます。
リフォームの案件が「4か所」に散らばる理由
以前、兵庫県三田市のリフォーム会社(社員9名、現場監督3名)からご相談をいただいたことがあります。問い合わせは月6〜7件。数字だけ見ればそれほど多くありません。
それでも困っていたのは、案件の情報がExcel・紙の現場メモ・LINE・現場監督の頭の中の4か所に散らばっていたことです。社長が「先週の現地調査の件、見積もりはどうなった?」と聞いても、答えられる人がその場にいない。
大阪府堺市の外壁塗装・内装工事の会社からも、よく似たお話をいただきました。こちらは職人さんとのLINEグループに写真も日程も見積もりの返事も全部流れ、あとから探せないのが悩みでした。
「顧客管理表を作れば追客できる」が当てはまらない理由
よく「顧客名簿をきちんと作れば、追客(=見積もりを出したお客様へ連絡を続けること)ができる」と言われます。ところが実際にリフォーム会社の案件を見ていると、名簿だけでは追客漏れが止まりません。
理由は、リフォームの管理単位が「お客様」ではなく「案件」だからです。同じお客様がキッチン工事のあとに、2年後には外壁の相談をくれることもあります。名簿1行に案件を詰め込むと、どの工事の見積もりが未回答なのかが見えなくなります。
さらにExcelには「見積もりを出した日」の列はあっても、「次にいつ連絡するか」の列がないことがほとんどです。これを知らずに運用すると、見積もり提出から2週間後の連絡が誰の仕事でもなくなります。
実際、脱Excelの解説記事でも、案件管理の本質は一覧化そのものではなく「次に誰が何をするかを落とさないこと」だと繰り返し指摘されています。
リフォーム向け案件管理システムでできること
案件管理システムとは、1件の案件がどの段階にいるかを、全員が同じ画面で見られるようにする仕組みです。リフォームの場合、段階は次の7つに分けるのが基本です。
| 段階 | 散らばりやすい情報 | システムで見えるようになること |
|---|---|---|
| 問い合わせ | 電話メモ・LINE・フォーム | 誰が対応中か、返信済みか |
| 現地調査 | 監督の手帳・スマホ写真 | 調査日と写真が案件に紐づく |
| 見積もり | Excelのファイル | 提出日と「次の連絡日」 |
| 契約 | 紙の契約書 | 受注・失注の区別 |
| 工事 | 職人さんとのLINE | 着工日・完了予定日 |
| 引き渡し | 紙の完了報告 | 請求・入金の状況 |
| アフター点検 | 担当者の記憶 | 点検予定日の自動リマインド(=期日が近づくと知らせてくれる機能) |
この表のうち、いちばん効果が出やすいのは「見積もり」と「アフター点検」の2行です。見積もり後の追客が仕組みになれば失注が減り、アフター点検が仕組みになれば、リフォーム後の紹介や次の工事の相談につながります。
ちなみにお客様の名簿づくりを中心にした話は、別の記事「顧客管理をExcelからCRMに移行する手順」で解説しています。この記事は、工事案件の進み具合・追客・アフター管理に絞っています。
パッケージ型とオーダーメイド型、リフォーム会社はどちらを選ぶ?
リフォーム 案件管理 システムは、大きく2種類に分かれます。すでに完成した製品を月額で使うパッケージ型と、自社の流れに合わせて作るオーダーメイド型です。
| 比較項目 | パッケージ型 | オーダーメイド型 |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 月額1,000円台〜3万円前後(製品による) | 機能を絞れば30万円台〜。業務システム全般では100〜500万円が中心とされる |
| 始めるまでの早さ | 数日〜数週間 | 1〜3か月ほど |
| 自社の流れへの合わせやすさ | 製品の型に自社を合わせる | 自社の流れに合わせて作れる |
| 向いている会社 | 案件が少なく、流れが標準的 | 下請け手配・点検周期など独自のルールが多い |
パッケージ型の月額は、公開されている料金を見ると、月額1,980円のものから、10ユーザー以上で1人あたり1,100円のもの、月額1万〜3万円のプランまで幅があります(2026年時点の各社公開情報。プランや条件で変わるため、必ず最新の料金を確認してください)。オーダーメイド型の100〜500万円という水準は業務システム開発全般の解説によるもので、リフォームの案件管理だけに絞って機能を減らせば、もっと低く収まる場合があります。
正直に言うと「多機能なシステムほど安心」は間違いです
正直に言うと、「機能が多いシステムを選べば間違いない」という考え方は、社員が5〜20名のリフォーム会社には当てはまりません。
工程表・原価管理・発注・請求まで全部入りの製品は、入力項目が増えるぶん、現場監督が使わなくなります。使われないシステムに月額を払い続けるのが、いちばん高くつく失敗です。
だからうちでは、最初に提案するのは「入力項目10個以内の案件一覧」です。段階・次の連絡日・担当者・見積もり金額・点検予定日など、追客とアフターに必要なものだけで始めます。
とはいえ、無理に作る必要はありません。月の新規案件が2〜3件で、担当者が1〜2人なら、パッケージ型かkintone(キントーン)のようなクラウド型の業務アプリで十分です。クラウド(=インターネット上にデータを置いて、事務所でも現場でも同じ画面を見られる仕組み)なので、スマホで確認できるのも助かります。
逆に言えば、「見積もり後の追客ルール」「アフター点検の周期」など自社独自の運用が決まっている会社には、オーダーメイド型が最も効果を発揮します。製品に自社を合わせる必要がなく、現場監督が「いつもの流れ」のまま入力できるためです。迷っている段階でも、まず状況を聞かせてください。パッケージで足りるかどうかの判断からお手伝いします。
Excelから変えるとき、最初にやる3つだけ
全部を一気に変える必要はありません。最初にやるのは、次の3つだけで十分です。
1. 案件の「段階」を7つ以内に決める
先ほどの表のように、問い合わせから点検までを7段階前後に分けます。細かくしすぎると、現場が「これはどの段階?」と迷って入力が止まります。
2. 「次の連絡日」を必ず入れる欄を作る
これが追客漏れを止める一番の一手です。見積もりを出した日に「2週間後に連絡」と入れておけば、その日が来たとき一覧で目に入ります。Excelのままでも今日から始められます。
3. 新規案件だけを新しい仕組みで管理する
過去の案件をすべて移す作業は後回しにします。今日から入ってくる新しい問い合わせだけを新しい一覧に入れ、古い案件は必要になったときに移します。移行作業で疲れ切るのを防げます。
事例:三田市のリフォーム会社が見積もり後の追客を仕組み化
先ほどの兵庫県三田市のリフォーム会社は、住宅街にある事務所で、営業兼社長・現場監督3名・事務スタッフ・職人4名ほどで営むリフォーム・修繕専門の会社でした。問い合わせは月6〜7件、うち見積もりまで進むのが月4件前後です。
- 💬 課題:見積もり後の連絡を誰がするのか決まっておらず、提出から何日も連絡していない案件が平均で11件ありました。アフター点検も手帳頼みで、点検予定日の漏れが起きていました。
- 💡 解決内容:弊社で、案件の段階・次の連絡日・点検予定日を一覧できる案件管理の仕組みをオーダーメイドで開発。次の連絡日の朝に、担当者へLINEで知らせる機能を付けました。入力項目は9個に絞っています。
- ⭐ 結果:導入から11週間後、見積もり提出後14日以内に連絡できた割合が38%から81%に。見積もりの成約率は27%から34%になりました。
導入時に決めたルールは、たった一つです。「見積もりを出したら、その場で次の連絡日を入れる」。この一行を守るだけで、「出したか分からない」がなくなりました。
私たちはこれまで関西エリアを中心に、リフォーム会社を含む複数の業種で業務システムの開発をご支援してきました。実際に現場で動かしていると、入力のしやすさが定着を左右する、と痛感します。
移行でよくある失敗とその対策
よくある失敗:全機能・全現場を一気に切り替える
いちばん多いのは、導入初日から全部の現場・全部の機能を使おうとすることです。入力の負担が一気に増え、「前のExcelのほうが楽だった」と言われて元に戻ります。工務店向けのシステム提供会社の解説でも、失敗しやすい会社の共通点として同じ点が挙げられています。
対策は、「新規の見積もり案件だけ」から始めることです。慣れてから工事の進捗、アフター点検へと広げます。
やりがちなNG:Excelを消さずに二重入力する
もう一つは、新しい仕組みとExcelの両方に入力し続けるパターンです。二重入力になると、どちらが正しいか分からなくなり、結局Excelだけが更新されます。
- ⚠️ 移行開始日を決め、その日以降の新規案件はExcelに入れない
- ⚠️ 古いExcelは「閲覧専用」にして、ファイル名の頭に「旧」と付ける
- ⚠️ 使い方は「入れるのはこの9項目だけ」と1枚にまとめて配る
なぜ、これだけ単純なことで失敗するのでしょうか? 理由は、システムの機能不足ではなく、「誰が・いつ・何を入力するか」が決まっていないからです。Excelの限界サインそのものは「Excel管理はいつ卒業すべき?5つの限界サイン」で、見積もり作成の時短は「リフォーム見積もりをAIで時短する3つの方法」で解説しています。
あなたの会社は大丈夫?チェックリスト
- ✅ 見積もりを出した案件が今いくつあるか、5秒で答えられない
- ✅ 見積もり提出後に「次の連絡日」を決めていない
- ✅ アフター点検の予定を、担当者個人の記憶や手帳で管理している
- ✅ 現場監督が休むと、案件の状況が誰にも分からなくなる
2つ以上当てはまるなら、案件管理を見直すタイミングです。
リフォーム会社の案件管理システム・業務システム開発をお考えの方へ
当サイトでは、リフォーム会社・工務店に特化したホームページ制作・システム開発の詳しいご案内ページをご用意しています。
集客のポイントや導入事例など、リフォーム業ならではの課題と解決策をまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
まずはここから始めてみませんか?
自分で改善したい方へ
まずは今のExcelに「次の連絡日」の列を1つ足し、見積もりを出した案件にだけ入れてみてください。今日からできて、追客漏れの大部分は止まります。
プロに相談したい方へ
「Excelの案件管理を見直したいけれど、パッケージとオーダーメイドのどちらが合うか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。現状の課題と改善ポイントを、専門用語なしで分かりやすくお伝えします。
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この記事でご紹介した内容も、すべて当サイトで実際に運用しているものです。
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